アサヒグループHD(2502)が中東欧5ヶ国の買収手続きを完了、増益記録をさらに伸ばせるか

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3月31日、日本のビールメーカー最大手のアサヒグループホールディングス(2502)が、英SABミラー社の東欧5ヶ国のビール事業の買収手続きが完了したと発表しました。

これはベルギーの世界最大手ビールメーカー、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(以下ABブッシュ、ティッカー:BUD)がSABミラー社を買収するに当たり、独占禁止法により買収できなくなることを回避するため、SABミラー社の事業の一部を予め売りに出し、それにアサヒが呼応したものです。

アサヒとしても、国内需要の頭打ちもあり、EPSの更新記録を継続するため、自社株買いなどもしておりますが、国内を飛び出し海外に打って出ることで、本業の拡大を図りたい考えがあり、ABブッシュとの思惑が一致していました。

アサヒは、国内では「スーパードライ」ブランドの売り上げが断トツで、トップランナーの地位を盤石なものとしていますが、海外ではいまだ東アジアのローカルビールというイメージから脱却できていません。

ABブッシュのようなバドワイザーやコロナなどとも戦える製品を持っているだけに、海外戦略次第ではアサヒの成長よりはまだまだあると思います。

世界的にはABブッシュがビール市場の独壇場であり、オランダのハイネゲン社が続きます。日本は大手4社が束になっても敵わない差が開いています。

今回の買収を足掛かりに、朝日のグローバル展開の拡大に期待したいものです。
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お株を奪われたカゴメ(2811)がトマトジュース製法特許をめぐり伊藤園(2593)を提訴

トマト関連食品・飲料で絶対的な強みを持つカゴメ(2811)が、飲料メーカーの伊藤園(2593)の特許取り消しを求めて知財高裁に提訴し、3月2日に第1回口頭弁論が行われました。

これ、は2013年に伊藤園が特許登録をした「甘味料を加えずにフルーツトマトのような甘さや農耕な味わいを出す技術」を発明したとするもので、カゴメは特許の無効を訴えていましたが特許庁はそれを認めず、今回の提訴に至りました。

トマトジュースにおいてはパイオニアであるカゴメは技術面ですっかりお株を奪われた格好で、このまま伊藤園の特許が認められると、カゴメは今後の製品開発にも大きな障壁になることは間違いありません。

個人的には、特許庁がすでに認め、公開されてしまった特許技術や処方を、今更知財高裁が無効と認めるとは考え難く、仮に特許が否認された場合、伊藤園は製法を露見させただけになってしまう可能性があり、損失は大変大きなものになるはずです。

健康志向の高まりと共に参入が相次ぐ健康志向食品業界。これまで業界を牽引し、盤石と思われていた企業が今回のように足元をすくわれる例は今後増えるかもしれません。
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