ウエルシアHD(3141)が東北地盤のドラッグストアチェーン「丸大サクラヰ薬局」の買収を発表

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4月18日、イオン参加のウエルシアホールディングス(3141)が、東北地方においてドラッグストア事業を営む、株式会社丸大サクラヰ薬局の株式を買収し、子会社化することを発表しました。なお、買収金額は145億円です。

株式会社丸大サクラヰ薬局の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ


昭和47年の設立の丸大サクラヰ薬局は、青森県を中心に東北地方において、ハッピー・ドラッグ及びドラッグ・オーとしてドラッグストアを64店舗、ハッピー調剤薬局として調剤薬局を8店舗展開しています。

丸大サクラヰ薬局においては、早期の100店舗体制の達成と、当社グループの東北地方におけるコア企業としての役割を担うとのこと。

ドラッグストア業界は、小売業における数少ない成長分野の1つですが、競争も激しく、シェアの拡大などを目的に企業買収が盛んに行われています。

今回の株式取得により、ウエルシアは東北地方における事業基盤をより強固なものとすると共に、相互のノウハウ共有により一層の経営の効率化が期待されます。
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日立建機(6305)が豪州Bradken Limitedの株式公開買付を終了、完全子会社化へ

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日立建機(6305)は4月10日、昨年11月1日から実施していたオーストラリアBradken Limitedの株式公開買い付け完了したことを発表しました。

豪州企業Bradken Limitedの株式公開買付けの結果に関するお知らせ


応募株数の割合は92.8%に達し、今回の公開買い付けの結果を踏まえ、日立建機はBradken社の完全子会社化を目的に少数株主持ち分の株式買取手続き(スクイーズ・アウト)を実施予定です。

Bradken社は、鉱業及びインフラ産業向け鋳造部品を製造するほか、マイニング(採掘)設備やマイニング消耗部品、メンテナンスサービス等を提供しており、日立建機のマイニング事業の部品サービスビジネスを補完・強化する狙いがあります。

Bradken社は直近の2期は赤字と、新興国の景気減速等で苦しんでいますが、そんなBradken社を日立建機が将来を見据えて買収に踏み切りました。

Bradken社を買収することにより、製品に付帯するサービス面を強化することで、オーストラリアをはじめとするオセアニア地域でのシェア拡大を目指しています。

先日コマツ(6301)の米ジョイ・グローバル社の買収をはじめ、このところ鉱山・建設機械に関連する買収が相次いでいます。

コマツ(6301)が米ジョイ・グローバル社の完全子会社化を完了、広がる事業領域 (04/07)


景気減速で資源開発に関連する需要の落ち込みに直面する今、シェアを維持・拡大するためには企業買収による事業の拡大・安定化が命題となっています。

企業買収で新たな商品ラインナップを増やすコマツと、企業買収で事業の底上げを図りシェアを維持・強化を目指す日立建機。
それぞれの思惑が企業買収から伺い知ることができます。

セブン&アイHD(3382)が米国コンビニ事業取得を発表、成長戦略に活路を見出せるか

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コンビニエンスストア最大手のセブンイレブンを擁するセブン&アイ・ホールディングス(3382)は4月6日、子会社の7-Eleven, Inc.(テキサス州)を通じて、米国Sunoco LP社からコンビニエンスストア事業及びガソリン小売事業の一部を取得することを発表しました。

当社子会社による米国Sunoco LP 社からの一部事業取得に関するお知らせ


今回取得を予定するのは、米国テキサス州及び東部で展開するガソリンスタンド及びコンビニエンスストア1,108 店舗で、取得価格は3,305.6 百万ドル(3,659億円)。
今年(2017年)8月の引き渡しを予定しています。

セブン&アイHDは、国内のコンビニ競争激化で成長の頭打ち感は否めず、活路を海外に見出そうとしており、7-Eleven, Inc.は平成28 年10 月に発表した中期経営計画の下、「平成31年度における商品平均日販5,000 ドル及び店舗数10,000 店を目指す」としています。

今回の事業取得については、この中計を達成するための一環であるとのこと。

セブン&アイHDは、同日の決算発表で過去最高益を更新したことを発表。
また、イトーヨーカ堂の黒字化も発表しており、ポジティブなニュースが続いています。

日本を代表する小売大手が世界でどれだけ戦えるか、そして今回の事業取得が成長のための再点火となるか、興味深く見守りたいと思います。

コマツ(6301)が米ジョイ・グローバル社の完全子会社化を完了、広がる事業領域

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小松製作所(6301)は4月6日、コマツアメリカを通じて米国鉱山機械メーカーのジョイ・グローバル社の買収を完了したことを発表しました。

ジョイ・グローバル社の買収完了のお知らせ


今回の買収により、ジョイ・グローバル社はKomatsu Mining Corp.に社名を変更します。

ジョイ・グローバル社は、これまでコマツが保有していなかった超大型の露天掘り向け鉱山機械及び坑内掘り向け鉱山機械の製造・販売・サービスを行っており、年間売上高3,172百万米ドル。

コマツはこれまで、鉱山における2つの採掘手法(露天掘り、坑内掘り)のうち露天掘り向けのみに留まり、その中でも一定の大きさを超える超大型の露天掘り向け積み込み機械はカバーしていませんでした。

新興国の成長鈍化や資源価格低迷の影響を受け、鉱山機械の需要は大きく落ち込んでおり、ジョイ・グローバル社も直近2期は赤字と業績が低迷しておりますが、世界の人口増や都市化率の上昇を背景に長期では増加し、採掘手法については、経済合理性の点から露天掘りの機械の大型化と、坑内掘りのニーズが更に高まっていく見込みとのこと。

ジョイ・グローバル社の買収によって、コマツは露天掘りだけでなく坑内掘りを含めた全ての鉱山の顧客に対して商品を提供できるようになります。

今回の買収により、コマツはその事業領域を拡大すると共に、コマツの強みである「IoT(Internet of Things)」との相乗効果が期待されます。

露天掘り及び坑内掘り向け鉱山機械に、コマツの鉱山管理システムをつなげることで、機械の稼働最適化、遠隔操作、無人化を実現、鉱山現場の安全及び生産性の大幅な向上が見込まれます。

コマツは「ダントツ経営」を標榜しており、今回は建設・鉱山機械分野における地位を盤石のものとするための地盤固めとなるでしょう。
今後も、キャタピラー(ティッカー:CAT)を追うコマツの猛追に期待したいと思います。

米コムキャスト(CMCSA)が日本のユー・エス・ジェイを完全子会社化

2月28日、米メディア大手のコムキャスト(CMCSA)が、大阪にあるテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を運営するユー・エス・ジェイ(USJ)を完全子会社化することを発表しました。

コムキャストは、子会社を通じてUSJ株のうち51%を保有していましたが、今回ゴールドマン・サックスなどが持つ49%を23億ドル(2,548億円)で買い取る予定です。

日本を代表するテーマパークは、東京ディズニーリゾートとユニバーサル・スタジオ・ジャパンで人気を二分していますが、東京ディズニー・リゾートの場合は、日本のオリエンタルランド(4661)が運営しており、米ウォルトディズニー(DIS)は株主上位10位以内に入っておらず、ウォルトディズニーを通じての恩恵は限定的です。

一方、コムキャスト株に投資をすれば、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの収益が上がれば、その分直接恩恵を受けることができます。

最近では、ハリーポッターやエヴァンゲリオン、ゴジラに進撃の巨人など、テーマパーク内は何でもありの状態になりつつあるユニバーサル・スタジオ・ジャパンですが、売上は絶好調で東京ディズニー・リゾートを脅かす存在になりました。

メディア株は、番組や映画のヒットなどで業績が上下するため、テーマパークなど、比較的安定的に収益の見込める事業は業績を底上げするためにも重要な柱で、コムキャストも完全子会社化を通じてテーマパーク事業を強化する方針です。

個人的にはコムキャストと悩んで、最終的にウォルトディズニーに投資をした経緯があるだけに、今後日本における恩恵を考えると、やはりコムキャストも捨て難かったと思えてなりません。

同じ業態の株はリスク分散のために保有しないようにしていますが、メディア株については競合しない事業も多数あるため、今後も引き続き投資を検討していきたいと思っています。
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日米の個別銘柄を中心に、債券からリート、ETFからインデックスファンドまで、投資に関する気になったトピックを毎日ピックアップして更新しています。

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