栗田工業(6370)が2017年3月期の決算を発表、決算内容も今後の見通しもイマイチパッとせず。

4月28日、水処理大手の栗田工業(6370)が2017年3月期の決算を発表しました。
今回発表された決算内容及び来期の見通しは以下のとおりです。
(科目/2016年度・2017年度(今)・2018年度(予))
・売上高/214,372・214,187・223,000(百万円)
・営業利益/19,833・19,542・18,500(百万円)
・経常利益/20,439・20,074・19,000(百万円)
・当期純利益/12,577・14.506・13,000(百万円)
・1株利益/108.24・125.23・113.76(円)
・1株配当/48.0・50.0・52.0(円)
なお、営業利益率は9.1%、ROEは6.4%、自己資本比率は76.1%でした。
今回の決算発表で、当期純利益のみ前年を上回った理由は、法人税率改正などにより税金費用負担が軽減されたことによるもので、あくまでも「事業が好調であるから」といったポジティブな内容ではありません。
また2018年3月期の業績見通しも、正直なところパッとした内容はなく、依然として海外事業については苦戦が続いています。
連続増配記録の更新については、来期もさらに2円の上積みを計画しておりますが、もはや惰性で続けているようにも感じ、既存株主が離れていくことを繋ぎ止める施策に映ります。
水処理事業についてはヨーロッパ系のメジャーが幅を利かせており、なかなか牙城を崩すことの難しさは十分理解しておりますが、このような停滞感がここ数年ずっと続いており、何とか2018年3月期はクリタにとって実りの年にしてもらいたいと、切に願っております。